石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第三章 學事宗教

第六節 俳諧

この時に當りて能登には、二三の庸工俳道に親しむものありしといへども、その手腕一も擧ぐるに足るものなし。今濱の人盡夕庭見推の如きは、見風門下の高足とせられ、明和四年信甲相武に遊びて、歸郷の後東茂どりを上梓せしも、眞に梨棗にせしに過ぎず。人をして轉た空山寂蓼の感を懷かしめたりしが、唯鏡花坊を出したることのみ、聊注意せざるべからず。