石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第三章 學事宗教

第五節 國學(下)

弗隱、名は善寧、加賀の人、江沼郡那谷寺第十世に住す。如是庵はその書屋の號なり。弗隱眞俗の書に於いて讀まざるなく、亦晩年皇國の學を好み、巧に和歌を詠ず。文化六年三月弗隱菅生石部神社に百首の和歌を上る。石部神社はその産土神なればなり。文政十年二月又白山歌百首を詠ぜしに、天保元年門下戒光僧壽請ひて之を剞劂に附し、題して志良山百首といひ、賀茂季鷹その序を作る。同八年十一月遷化するとき、年七十九。
白山歌百首の中
 春霞かすむ隙よりほの〲と白ねぞしらむ夜はあけぬらし
 ひさかたの天にまぢかき白山をのぼりそめてしひとや神なる