石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第三章 學事宗教

第五節 國學(下)

西南宮雞馬、通稱は瀬波屋宇一、後に名を犀輔と改む。西南宮の號は、その家神明宮の西南に當るが爲にして、別に革山人・託花園・東北齋・暖雪樓等の號あり。雞馬、蜀山人・宿屋飯盛・鶴廼舍・窻之舍等の狂歌師と親交あり。嘉永の初金澤町會所の吏となる。門人頗る多く、加能越三州に充つ。雞馬の詠ずる所洒脱にして、世の俗惡なるものと日を同じくして論ずべからず。
春 の 野
 同じ野に在りても雪とすみれ草もえ出るのと消えてゆくのと

粟崎歸雁
 かしぐてふ粟ヶ崎にも聲立てば夢をし破りかへるかりがね