石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第三章 學事宗教

第五節 國學(下)

今枝直方、通稱を民部といふ。備前の人日置忠治の次子なり。寛文七年加賀に來り、今枝近義の養ふ所となる。直方、兵學及び本邦の典故に通じ、著書頗る多く、世情民俗より君臣の行實巨細洩らすことなく、筆に隨ひて之を集め、名づけて温故雜録・悦草・重輯雜談・高卑雜談・有初有終録・今枝直方筆記・壬申雜編・己卯雜誌・申辰雜書・壬辰雜志・丙申雜志・戊戌雜志・壬寅雜志等といひ、凡そ數百部あり。享保五年の家老に任ぜられ、十三年十二月十六日七十六歳を以て歿す。