石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第三章 學事宗教

第五節 國學(下)

山田四郎右衞門加賀藩の宰領足輕なり。四郎右衞門好みて史乘を讀み、自ら三壼記十四卷を著す。その記する所鎌倉室町の簡單なる叙述に初り、信長・秀吉家康に至りて漸く詳密の度を増し、その中おのづから前田氏の興起を尋ね、遂に殆ど加賀藩のみの記事となり、利常薨去の時に至つて擱筆す。後世分かちて二十二卷とし、越登賀三州志以前に在りての通史に先鞭を着けたるものなり。四郎右衞門元祿中八十六歳を以て歿す。