石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第三章 學事宗教

第四節 國學(上)

堀麥水の著三州奇談に據れば、淺井政右・法橋能順・惠乘坊快全を以て、當時に於ける連歌の最も達人なりとせり。政右は士人にして、綱紀に仕へ小將頭たり。能順はその名最も著れ、仙洞より御硯の恩賞を受く。快全は一名を石良といひ、元祿十五年菅公の八百年遠忌に當れるを以て、玉泉寺の廟に參籠し、七晝夜を期して獨吟千句を連ねたりといふ。かくて連歌は、一時甚だ旺盛を極めたりといへども、後詩賦俳諧との流行に壓倒せられて漸く衰滅することゝはなれり。