石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第三章 學事宗教

第三節 漢學(下)

小川孜成、諱は穟、字は子成。孜成も亦字にして、後に通稱とせり。小字は恭太郎、澤畔又は南疇と號す。弘化元年金澤に生まれ、井口濟千秋藤篤等に師事し、又明倫堂醫學講師と爲る。慶應二年江戸に遊び、儒を萩原西疇、醫を淺田栗園に學び、明治元年奧越の役に從ひ、五年東京に至りて贅を緒方惟準に執る。八年業成り郷に歸りしに、治を請ふもの常に門に滿てり。四十一年五月歿す、年六十五。兼六公園誌の著あり。
兼六園
 園池久傳兼六名。依然形勝倚金城。海開帆影松梢出。山繞嵐光閣外横。幾樹名花連藹藹。一地春水送盈盈。休言景物多誇色。當日曾經天覽榮。疏導源流已遠年。後庭泌泌漾清漣。池溝曾保金城固。泉石曾裝竹澤妍。放鶴不歸春院寂。殘花猶映畫欄鮮。空將勝境懷舊。老樹陰森日暮短。