石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第三章 學事宗教

第三節 漢學(下)

以上大地昌言を除き、他の七人は所謂室門の七才と稱するものあり。何れも經學或は詩賦を以て當時の人士に鼓吹せるもの、その斯文に貢献せる所少からず。而して七才の外尚群聚せる桃李の中、經學詩文に名を馳せしもの少からず。加藤重之、字は子厚、謙光齋と號す。野村重威、字は孟固、謀野と號す。山本基庸、字は子遠、龜井庵と號す。石黒知幾、字は愼微、修身齋と號す。成田明遠、字は養晦、遜宇又は濟志齋と號す。稻重安根、需齋又は意閑と號す。其の孫秀賢、字は子鑽、號は洗心。松崎禮和、字は尚徳、號は翠屏。小堀永頼、號は牛山。山崎長質、字は好義、號は臨皋。熊谷敬直、字は子徳、號は止齋。並びに山脇敬美一名侃、字は伯玉、號は柳浪。大河原長發字は維高、號は臨川。佐藤弘道字は士毅等數十百人、一々擧ぐるに遑あらず。然れども其の作る所の詩賦は、いづれも平板淺薄にして諷詠するに足るものなし。彼等が經學の才亦略想見すべきなり。