石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第三章 學事宗教

第三節 漢學(下)

古市務本は胤重の子なり。字は季敬、奧村庸禮女壻にして、悳輝の姉の夫なり。その書齋を典學と號す。務本朱舜水に從學するを以て、舜水爲にその樓の記を作り、また務本の説を作る。務本聖賢の道を研究するに篤く、屢經義の疑を舜水に質す。舜水の答書八編はその文集に出づ。務本死するの日治命の遺書なく、惜しい哉その家斷絶せり。時人彼が平生佛を誹りし報となせり。