石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第三章 學事宗教

第二節 漢學(上)

下りて明治となり、經學と共に漢詩の流行一時に挫折せりといへども、而も生涯の大部分を斯文に委ねし人士は、此の趨勢に壓迫せられて書を焚き筆を投ずるの遺憾に堪へず。同好の士三五相盍簪し、文を作り詩を賦し、互に品隲批評して以て往時を追憶し、來者の否運を憤慨し、或は花晨月夕、楓下霜前、小盧に相會して沈吟曉に徹し推敲午を報じ、以て一時の鬱を散ぜしもの亦已むを得ざりしものありしなるべし。