石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第三章 學事宗教

第一節 學校

中學東校には小學科及び中學科を置き、而してその小學科は漸次之を廢し、小學所を以て代ふるものと豫定せり。學科は正則に綴書・讀本・文典・歴史・地理・窮理・算術・點竄・度量等の初歩を課し、少年には特に日本外史・蒙求等の誦讀並びに千字文・萬國々盡等の習字を授く。入學は時々之を許し、年齡十五歳を超ゆべからず、凡べて之を寄宿せしむ。變則は綴書・讀本・文典・數學・窮理・歴史等の普通學を授け、之を卒りたる後法科・理科・文科の專門學科に進ましむ。入學は隔月に許可するも、年齡十六歳以上たるを要し、入塾と通學とはその便宜に從はしめき。但し本校の存續纔かに一年に過ぎざりしを以て、學則の全體を實施せらるゝに及ばずして止めり。本校の教師は正則に四人、變則に二人、外に訓導加一人、訓蒙二人、訓蒙加四人あり。生徒數は正則に七八十人、變則に約二百人あり。正則の盡く寄宿生なることは前に述べたるが如く、變則の約半數も亦寄宿生にして、學資は束脩・謝儀共に之を要せずといへども、寄宿費は毎月その實費を徴せられたり。