石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第二章 儀式慣習

第二節 風俗

舞々幸若の遺蘖なりといへども、前田綱紀の初世より衰微して、物貰の列に下れり。前田吉徳の世享保十六年二月の記には、金澤舞々に筋違橋の淺屋勘右衞門、荒町の山崎屋小兵衞、木新保町の笠屋又兵衞、西御坊町の吉野屋善右衞門四人ありき。舞々は年頭・祝日等に舞を唄ひて藝を賣るものにあらず。家中に知行加増等のことある時、祝儀の米錢を請ふものなりといへり。後世には石川郡藤江村に二戸の舞々ありて、共に三太夫と號し、佳節には城下に入り來りて施與を受けたり。