石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第二章 儀式慣習

第一節 典禮

元旦の朝餐終る時は、藩侯直垂のまゝ奧書院上段に着座し、太刀持の奧小將二人素襖を着して之に從ひ、家老二人布衣にて伺候し、奏者番は素襖を着けて、諸大夫即ち叙爵せる年寄衆の献上する太刀馬代を運ぶ。この時諸大夫は大紋直垂を着し、檜垣之間廊下より順次一人宛下段に入りて拜禮し、表小將素襖にて太刀馬代を引く。馬代は一枚即ち四十三匁にして、太刀代はその半額二十一匁なり。次いで諸大夫列座し、藩侯の指揮によりて表小將の運び來る熨斗三方を頂戴し、後溜之間に退出す。