石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第一章 制度法規

第一節 職制

仲間小者とは雜役に服する雇傭者の總稱なり。そのうち仲間小者の上位を占むるものにして、一に馬捕とも稱し、藩侯の御召馬及びの貸馬・賃馬の口捕を掌り、御馬奉行に屬す。小者はまた三十人組小者・御長柄小者・御小人に別たる。三十人組小者は普通三十人とも御手廻ともいはれ、三十人頭に屬し、或は陸尺と稱して藩侯の乘物舁を職とし、或は藩侯の槍を捧げ、挾箱を擔ひ、草履を取り、臺傘・立笠を運ぶ等の役に從ひ、陸尺にして老年に達したるものは役濟といひて露地に關することに使役せらる。又御長柄小者は御長柄奉行に率ゐられ、鳥毛の鞘を附したる二間半柄の槍を捧ぐ。御小人は元來小者のことなるも、加賀藩には小者中に御小人と稱する一種ありて御小人頭に屬し、茶辨當・矢箱・提灯等の運搬に當る。その他各役所に小遣小者・掃除小者あり。是等は平素皆帶刀せずといへども、公式の場合には脇差を帶す。