石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第二編

第六章 大聖寺藩治一斑

第十四世の主を利鬯とす。亦宗齊泰の第七男にして、母はその臣奧村安久の女なり。天保十二年六月十二日金澤に生まれ、幼名を桃之助といふ。初め出でゝ藩士前田貞事の義子となり、貞用と稱し、嘉永七年その家を繼ぎしが、安政二年更めて利行の嗣となり、名を利益と稱し、急に江戸に抵り、十月二十九日その封を受く。この年十二月九日家督の禮を行ひ、同月十六日從五位下に叙し、飛騨守に任ぜられ、四年六月二十三日諱を利鬯と改め、同年十二月十六日從四位下に陞る。