石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第二編

第六章 大聖寺藩治一斑

利直に次ぎて大聖寺藩主となりしを利章とす。實は加賀藩主第五世綱紀の第五子にして、母はその臣津田康政の女保壽院とし、元祿四年三月十六日金澤に生まる。利章は幼名を富五郎といひしが、寳永四年七月十日富丸と改め、翌十一日また造酒丞と改む。五年三月將軍綱吉に謁し、十二月十八日從五位下に叙し、備後守に任ぜらる。次いで七年十二月利直病に寢したるを以て養ひて嗣となし、正徳元年正月二十九日その遺領を受く。利章乃ちこの年九月を以て初めて入部せり。