石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第二編

第五章 加賀藩治終末期

第七節 北越戰爭

五月二十日午刻妙見口の鋸山に戰鬪起る。この時喜多村に在りし小川隊は、報を得て長岡に入らんと欲し大島に至りしが、信濃川の汎濫により楫を通ずる能はざりしを以て、日暮兵を率ゐて本營に歸れり。二十一日簑輪隊の中隊は柏崎より來り、大島を經て長岡に入りしが、その兵寡くして守備に任ずるに堪へざりしを以て、小川隊の一分隊を喜多村より割きて輔けしめ、又大島に在りし齋藤隊は參謀の命により柏崎に轉じたるを以て、小川隊の一分隊を大島に派遣せり。この日長岡城は、薩長・高田及び加賀藩の兵力によりて全くその秩序を回復し、市民の戰禍を避けたるもの漸く歸り來りて、灰燼を除き假宅を構へ、終に市廛を開くものあるに至れり。