石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第二編

第五章 加賀藩治終末期

第五節 征長の役と南越の陣

翌十八日加賀藩は又武田金三郎を敦賀に遣はして、浪士の降伏せることを監察織田市藏に告げしめき。この日浪士四十餘人・馬七八疋初めて葉原の營に來り、不破亮三郎は之を嚮導せり。時に天俄かに雨ふりしが、浪士等の笠を有するもの一人もなかりしを以て、亮三郎も亦己の笠を戴かざりしに、浪士等皆その義に感じたりといふ。十九日浪士武田魁介以下二百六十人葉原に至りしを以て、藩吏はその鎗等を收めて新保の民家に收め、爾後葉原及び新保の兩に士卒を配置して警備に當らしめき。