石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第二編

第五章 加賀藩治終末期

第五節 征長の役と南越の陣

然るにこの時水戸浪士琵琶湖の東西いづれに進路を取るべきかを知り得ざりしを以て、姑く先鋒を草津に置き、本營は依然として大津に留りしが、十二月六日に至り浪士等が間道を經て將に越前に入らんとすとの報に接したりしを以て、慶喜はその本營を大溝に移すべく、隨つて加賀藩の兵は草津を發して直に南越に向かひ中軍の前衞たるべしとの命を發せり。是を以て甚七郎等は即夜行軍を起し、翌朝大津より船を僦ひて湖上を横ぎり、夜半より八日にかけて梅津に上陸し、九日海津を發して敦賀に達したりき。