石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第二編

第五章 加賀藩治終末期

第二節 黒羽織黨及び海防

これより先米穀不作相續き、その價亦騰貴せしかば、安政五年七月十一日には金澤の細民卯辰山に上りて、彼等が生活に堪へざることを絶叫し、十五日には石川郡鶴來白山兩村の暴民、富豪の邸宅を破壞する等のことあり、藩の財政亦隨ひて困難なるものありしのみならず、更に六年十一月江戸城炎上したるが爲に、十二月幕府より五萬兩の上納をさへ命ぜられしかば、萬延元年には安政四年以降諸士に課したる上納銀の期滿ちたりといへども、改めて明年(文久元)以後三ヶ年間に亙り同率の借上を賦課することゝせり。