石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第二編

第四章 加賀藩治停頓期

第五節 社會種々相

かくの如き際に當り賭博流行したりしこと亦言を待たず。次に記したる白屋與左衞門の逮捕せらるゝや、諸士中亦與左衞門等と共に賭博を行ひたるものあること發覺し、寳暦十三年深尾安左衞門以下五人に閉門、瓜生善太夫以下二人に遠慮を命じ、瓜生伊兵衞以下二人は戸主にあらざるを以てその父に責付し、翌明和元年には同一事件に關して、賭博の爲に家屋を提供せる津田三郎左衞門以下六人の祿を奪ひ、津田數右衞門以下十七人は閉門の後減知せられ、足輕田中喜太夫も亦扶持を召放されたりき。諸士の濫行此の如しとせば、庶民中に禁を侵しゝものゝ多かりしこと固より推察し得べきなり。