石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第二編

第四章 加賀藩治停頓期

第三節 風教作振

孝子小助は寛政十年を以て旌せられき。小助は金澤六斗林の賣菜傭小兵衞の子にして、幼より白師源七に就きて業を習へり。然るに去年九月小兵衞事に坐して獄に繋がれしかば、小助は日夜悲痛して寢食を癈し、遂に吏に請ひ父に代りて獄に下り、今年五月釋さるゝを得たり。是に於いて復源七に就き、課功の餘暇賃作して以て父母朝夕の資を給し、敬愛備に至りしかば、は錢若干を與へて之を賞し、次いで十二年には一萬錢を、享和三年には又米十苞を賜ひたりき。