石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第二編

第四章 加賀藩治停頓期

第三節 風教作振

孝子三四郎鳳至郡廣江村の人なり。幼にして母を喪ひ、父に事へて敬養備に至れり。凡そ百事父の命を稟くるに非ざれば敢へて行はず。その命ずる所或は理に違ふものあれば則ち暫く之に從ひ、悦豫の時を候ひ幾諫して改めしめき。又父の外出するときは必ず之に隨ひ、父若し止むることあれば窃かに籬間より窺ひ、その影の沒するを見て家に入れり。