石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第二編

第四章 加賀藩治停頓期

第三節 風教作振

孝義旌表するは、從來歴世の藩侯皆之を爲さゞるなかりしといへども、特に治脩の世に於けるが如く盛なりしものあらず。時人亦之を以て國家を興隆し民心を善導する爲、最適切の方法なりと考へたるが如く、寛政六年には有志亭主人の名を以て著せる加越能三州孝子傳あり。享和二年には河合良温の文に成る三州良民言行録あり。その記載する所治脩の世の事のみに係らずといへども、而もその大部分を占むるを見る。