石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第二編

第四章 加賀藩治停頓期

第一節 大槻騷動

翌延享元年世子宗辰金澤に歸りしかば、直躬は金谷殿に至りてこれに謁し、又内申書を上れり。その略にいふ。近時藩侯江戸より賜はる親翰といふもの、皆その實は親書にあらずして朝元の代筆する所なり。是を以て余輩上書して鄙意を述べんと欲すといへども、到底侯の見聞に達せざるべきを思ひ、自ら抑へて言はず。本多政昌も今は既に朝元に盲從せるを以て、大事を謀るに足らざるに至れりと。