石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第二編

第三章 加賀藩治恢弘期

第三節 白山爭議


  猶々越前守殿御預り所牛首村・風嵐村をも御取放に而、新規に御代官一人に被仰付候事。樣子能相調、珍重に奉存候。以上。
 一筆啓上仕候。然者先年肥後守(保科正之)殿御相談に而、御老中迄被仰入候。加州白山之麓尾添村・荒谷村、此兩村を公儀へ御上げ被成度旨、寄々御老中へも申上候。此中も申上候。各御相談に而、御望之通右兩村御請取に而、越前守殿御預り勝山領之内牛首村・風嵐村、此兩村も御取放、其許より御上候兩村与勝山領より出候兩村合四ヶ村は、唯今より濃州御代官仕候杉田九郎兵衞と申者之御代官所に可仰付候間、此旨私より御内證申上候樣にと昨日御老中被仰聞候。越前守(松平光通)殿へも其段渡邊大隅守を以昨日御申遣候。御代官杉田九郎兵衞にも近日可仰渡与存候間、内々左樣相心得、尾添村・荒谷村公儀へ御上げ候而、殘近所之御知行所村々与境目出入論事等無之樣に可申付旨、御家來衆へ可仰付候。但御代官杉田九郎兵衞方より御案内不申上候以前、此儀先於其許沙汰無之樣に内々にて仕置之心得仕候へと被仰付然奉存候。御代官杉田九郎兵衞に被仰付候以後、郷村の高付をも仕重而可申上候。先爲御内證申上候。先年肥後殿より御老中各へ被仰入事に御座候間、御望之通白山近所尾添・荒谷兩村御藏入に可仰付岡田豐前守申越に而、忝思召候段御老中各へ御状被遣可然奉存候。今日肥後守殿へも致參上彌可御意候間、重而肥後守殿より可仰進候。恐惶謹言。
    八月十一日(寛文八年)                        岡田豐前守 在判
      加 賀 守 樣
         參人々御中
〔加州白山爭論一件〕
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