石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第二編

第三章 加賀藩治恢弘期

第三節 白山爭議


 一、加州白山之麓尾添村之儀、越前勝山領牛首村・風嵐村と、從故杣(前カ)取諍論之儀就之、手前領分尾添村百姓等隨分申付候へども、猪・猿同事之やつばら共にて、今以杣取之儀心底に指揮有之躰に御座候間、尾添村並近所荒谷村、此兩村は公儀へ差上申度存候事。
 一、往古は白山禪頂せんぢや(千蛇)が池より、見月(附)谷之前へ流出候川を切、加州能美郡石川郡境之由之所に、いづれの時分より替候哉、今程は白山より流候中野川、能美郡石川郡之境に而御座候事。
 一、尾添村之儀、往古は石川郡由候之處、唯今は能美郡に而候。荒谷村は勿論能美郡之事。
 一、中宮村之儀は石川郡に而、尾添村・荒谷村とは郡違申候。勿論中宮村白山廿一社之内に而候得ども、近所さら(佐羅)村・金劔など其外領國之内に廿一社之内之社多御座候。中宮村一ヶ所上申候而も詮なき儀と存候。其上中宮村上候得者、石川郡之山境目紛敷候間、右之通中野川を境、尾添・荒谷兩村差上、中宮村は上申間敷候事。
 一、尾添村に最前者山就之、小屋懸躰之町御座候。唯今山致退轉、町屋も無之候。尾添村・荒谷村高辻別紙書付進之候事。以上。
    十二月八日(寛文六年)
〔加州白山爭論一件〕
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