石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第二編

第二章 加賀藩治創始期

第十節 社會種々相

世態の漸ぐ寛縱に流れたる結果は、藩侯に近侍する兒小姓に踊を練習せしむるに至れり。即ち寛永十七年利常が將軍家光をその江戸邸に招請せしときにも兒小姓をして舞踊せしめ、その後家光の上野南光坊に臨みし時、酒井岐守邸に赴きしときに於いても、並びに老中の命によりて利常はその兒小姓踊を台覽に供し、金澤に於いては利常の在國して年賀の禮を受け終りし時、能樂を奏せしむると共に兒小姓踊を演ぜしめ、家中の士を初とし神職僧侶に至るまで皆之を觀覽するを許したることあり。