石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第二編

第二章 加賀藩治創始期

第十節 社會種々相

その後また馬鹿踊といふものありて頗る民間に行はれき。元和六年將軍秀忠の女和子、立ちて後水尾天皇女御となりしに、利常はその臣前田直之京師に、奧村榮政を江戸に派して賀亂を上らしめ、城中に於いても上下に酒を賜ひ、市民亦悉く宴を張り、馬鹿踊を躍りて夜を徹するものすらありき。その唱歌に、『爰は三篠か釜の座か、一夜泊りてたゝらふまう、佐渡と越後はすぢむかひ。』などゝいへり。