石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第二編

第二章 加賀藩治創始期

第五節 三國統一

既にして珠姫入輿すべき期は迫れり。是を以翌六年金澤に在りては、城内本丸に新殿を興造せしが、尋いで珠姫江戸を發して下國の途に就き、徳川氏の老臣大久保忠隣・青山忠成二人は之を送り、之に對して金澤よりは前田長種長連龍等を越前金津上野に派し、利長も亦自ら侍臣を率ゐて手取川に至り迎へたりき。珠姫時に三歳。その江戸より金澤に至る間、東海・北陸二道の領主皆新たに橋を架し茶屋を設けて疑待し、遂に九月を以て著輦せりと傳へらる。從ふ所の家老興津内記忠治以下數百人は、皆石川門外に邸第を構へ、その地を稱して江戸町といへり。