石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第二編

第二章 加賀藩治創始期

第二節 越中平定

是の月成政は、鳥越倶利伽羅二城の遂に保つべからざるを慮りて、その守兵を撤せり。利家乃ち前田秀繼をして越中に入り、新に今石動に城きて之に居らしめ、又青木善四郎・大屋助兵衞二人に鳥越城を守らしめ、近藤長廣・岡島一吉・平野五郎右衞門をして倶利伽羅を守らしめき。案ずるに末森記等の諸書に、今石動の城主を秀繼の子又次郎利秀なりとするものあり。然れども利秀は、文祿二年二十六歳を以て歿したるを以て、それより逆算するときは、天正十三年は十八歳に當り、前田軍最前線の一城主たるに適せざるが如く思はる。故に今この説を採らず。