高岡市雲龍山勝興寺/文化財デジタルアーカイブ

宝物

作品解説

古文書

前田利長書状 慶長12年(1607)


前田利長書状(まえだとしながしょじょう)     [目録を見る]   [ 宝物解説(文書)へ ]
 
 前田利長(1562~1614)は、利家の嫡男。慶長10年(1605)6月、利長は藩主の座を弟・利光(利常/1593~1658)に譲ったが、隠居領として新川郡22万石を領し、富山城にあって後見役を怠らなかった。贈答に際しての礼状「はひ(羽柴肥前守の簡略表記)」文書が頻繁に出された時期でもあり、本史料もその一例である。薯蕷はやまいも。長兵衛とは利長の奏者・奥村長兵衛のこと。「慶長十年富山侍帳」には知行高700石とあるが(『加賀藩初期の侍帳』)、実名については不詳である。

(久保尚文)


 
 薯蕷一折やまいもひとおり
 到来、祝着とうらい しゅうちゃく
 之至候、猶長兵衞のいたりに候 なおちょうべい
 かたゟ可申入候、かたよりもうしいれべく候
       恐々きょうきょう
 謹言きんげん
  (慶長十二年)後卯月廿七日 利長(花押)
   勝興寺
     御返事

(佐伯安一)