高岡市雲龍山勝興寺/文化財デジタルアーカイブ

宝物

作品解説

絵画

蓮乗尊像(六代)


蓮乗尊像(六代)(れんじょうそんぞう)     [目録を見る]   [ 宝物解説へ ]
 
[裏書]
 本願寺八代蓮如二男康兼
  蓮乗尊像

 鈍色の法衣と袈裟を着し、両手で念珠を持って高麗縁の上畳に座す勝興寺第6代住職・蓮乗(1446~1504)の姿が描かれている。蓮乗は本願寺第8世・蓮如(1415~99)の次男で、幼名光養丸、名は兼鎮。当初、南禅寺の喝食(かっしき)(僧に食事を知らせたり、食事の種類や進め方を告げて給仕したりする者)であったが、蓮如の叔父・如乗(宣祐/1412~60)の猶子となり、その娘・如秀と結婚した。蓮乗の岳父・如乗は、本願寺第7世・存如(1396~1457)没後の応玄(1433~1503)継職の企てに反対し、蓮如継職実現に寄与した人物である。蓮如はこの活動に感謝し、加賀二俣本泉寺には格別の配慮を与えて、実子・蓮乗、蓮悟、実悟(1492~1583)を入寺させた。
 
 蓮乗は、「正直ニ律儀名誉ノ人」(『蓮如上人仰条々』)と評される人柄であったという。また、勝興寺が加賀の本泉寺、光教寺などと動向を共にしていた時期に、加賀二俣本泉寺第2代、越中井波瑞泉寺第3代を兼任し、重きをなした存在であった。
 
 没後まもなく制作されたと考えられる本泉寺本に比べ、本図では画面に占める像主の割合が小さく、形式化もうかがわれ、室町末期頃に歴代肖像として補われたと想定される。

(高田克宏)


【参考文献】『釈尊と親鸞 親鸞編 第6期出品 解説』龍谷大学 龍谷ミュージアム,平成24年(2012)