多摩デジタル新選組資料館/新選組関連資料

小島家の日記『梧山堂雑書』

文久3年の軍事的緊張と村での対応

 さらに続けて、「異人応接の義」として、昨日横浜で英国側から幕府に対して生麦事件の賠償金支払いの強硬な交渉があったが、幕府方は英国の要求に対して大阪へ廻航して交渉するようにと突っぱねた。幕府の態度は「未だ否やの訳けに候」と角左衛門は記している。この背景には、京都において朝廷から幕府方に対する「攘夷」の即時実行の要求がますます強まり、4月20日将軍家茂はとうとう「5月10日をもって攘夷期限とする」と回答するところまで追い込まれていたことがある。英国側はそれに対して、横浜港の軍艦の圧力のもとで、償金支払いを迫っているのである。
 幕府と英国の交渉は膠着状態となっており、英国の軍事的圧力は益々強まっていることが、角左衛門にも感じ取られた。