昭島市デジタルアーカイブズ/あきしま 水と記憶の物語

昭島の歴史

第Ⅱ編 原始・古代の昭島

第1章 太古の昭島

二 アケボノゾウの子どもの頭の化石

 アケボノゾウは、今から約二百五十万年ほど前から、約七十万年ほど前まで、日本にいたゾウです。
 現在のアフリカゾウは、肩までの高さが三メートル以上あります。しかしアケボノゾウの肩までの高さは二メートルほどで、体長も三メートルほどと、アフリカゾウに比べて小柄です。それでいて牙が、二メートル以上という特徴があります。
 このようなゾウは、日本でしか発見されていないので、日本固有のゾウとされています。
 このアケボノゾウの子どもの頭の骨の化石が、昭島で発見されました。平成十(一九九八)年十一月十四日のことです。これで、昭島にもアケボノゾウが棲息していた、とわかりました。
 発見された場所は、拝島町の、水道橋の下流、約五十メートルの地点です(巻末資料地図参照)。発見したのは、武蔵村山市に住んでいる福嶋徹さんです。
 発見された化石は、長さ約四十センチ、幅約三十センチ、厚さ約五~十センチメートルのものでした。
 飯田市美術博物館で鑑定してもらったところ、上顎の歯の様子から、生まれて二~三年たった、子どものアケボノゾウの、頭の骨の化石であることがわかりました。
 子どものアケボノゾウの化石は、日本で初めての発見です。ゾウの仲間の、進化の過程を知る貴重な資料として保存されることになりました。
 発見されたのは、上総層群(P23表参照)と呼ばれる、新生代第四紀初めの地層からです。約百七十万年前のものと考えられています。
 発掘されたアケボノゾウの頭骨化石の切歯(牙)は短いので、若い子ゾウのものと考えられます。
左の図は、アジアゾウ(Gregor・1903原図)に、発掘された部分を示したものです。

アケボノゾウの幼体頭骨