練馬区立貫井図書館/練馬区立貫井図書館デジタルアーカイブ

中むらの昔

新屋敷の子供歳時記

長押の羽子板

 東京府北豊島郡中新井村大字中の新屋敷では、二月一日が元旦です。農作業の関係から一と月遅れの方が、何彼と都合が良いわけなのです。
 暮のうちに神棚を清め、藁で作った注連飾りをつけ、長押には羽子板や弓破魔を飾りますが、特に総領の女の子が生れた家ではとても綺麗です。それは親類縁者から、それぞれのつきあいに応じた大きさの羽子板が、お祝として贈られるからです。三尺近くもあるような親元(嫁さんの実家)からの寿三番叟や、絹の着物も愛らしい藤娘などを、座敷の長押にずらりと飾り、歌舞伎役者の勢揃いのようです。