日本ラグビーフットボール協会/日本ラグビー デジタルミュージアム

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日本代表テストマッチ史

テストマッチ観戦記とテーブル

English 写真
令和3年(2021)7月3日 G:アビバ・スタジアム(アイルランド) R:カール・ディクソン(ENG)
日本代表 31-39 アイルランド代表
 
対戦日2021/07/03 (土) Kick off21:00
競技場アビバ・スタジアム観客数--
天候晴れ/無風グラウンド
状態
良い
ドクター
記録係JRFU広報部門
レフリーKarl Dicksonsign
アシスタントレフリー
  • Luke Pearce
  • Andrea Piardi
マッチコミッショナーsign
TMOClaire Hodnett
アイルランド代表
#Name(cm/kg/Age)
所属
Pos.
1デイヴ・キルコイン(183/111/32)
マンスター
FW
2ロナン・ケレハー(183/105/23)
レンスター
3フィンレイ・ビーラム(188/119/29)
コナート
4アルタン・ディラン(196/112/27)
コナート
5ジェームス・ライアン(203/116/24)
レンスター
6ピーター・オマホニー(191/107/31)
マンスター
7ジョシュ・バンダーフリアー(183/102/28)
レンスター
8ケーラン・ドリス(193/106/23)
レンスター
9ジェイミソン・ギブソンパーク(175/80/29)
レンスター
HB
10ジョーイ・カーベリー(183/86/25)
マンスター
11ジェーコブ・ストックデール(191/103/25)
アルスター
TB
12スチュアート・マクロスキー(193/111/28)
アルスター
13クリス・ファレル(191/110/28)
マンスター
14ジョーダン・ラーマー(178/87/24)
レンスター
15ヒューゴ・キーナン(185/92/25)
レンスター
FB
16ロブ・ハーリング(185/106/31)
アルスター
Re.
17エド・バーン(180/114/27)
レンスター
18ジョン・ライアン(183/120/32)
マンスター
19ライアン・ベアード(198/112/21)
レンスター
20ギャビン・クームズ(198/110/23)
マンスター
21クレイグ・ケイシー(165/76/22)
マンスター
22ビリー・バーンズ(183/87/27)
アルスター
23シェーン・デーリー(191/92/24)
マンスター

※背番号の白抜きはキャプテン

日本代表
#Name(cm/kg/Age)
所属
Pos.
1稲垣啓太(186/116/31)
パナソニックワイルドナイツ
FW
2坂手淳史(180/104/28)
パナソニックワイルドナイツ
3具智元(183/118/26)
HONDAHEAT
4ヴィンピー・ファンデルヴァルト(188/112/32)
NTTドコモレッドハリケーンズ
5ジェームス・ムーア(195/110/28)
6リーチマイケル(189/113/32)
7ピーター・ラブスカフニ(189/106/32)
クボタスピアーズ
8テビタ・タタフ(183/124/25)
サントリーサンゴリアス
9齋藤直人(165/73/23)
サントリーサンゴリアス
HB
10田村優(181/92/32)
キヤノンイーグルス
11シオサイア・フィフィタ(187/105/22)
近鉄ライナーズ
TB
12中村亮土(181/92/30)
サントリーサンゴリアス
13ラファエレティモシー(186/100/29)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
14セミシ・マシレワ(184/93/29)
近鉄ライナーズ
15松島幸太朗(178/88/28)
ASMクレルモン・オーヴェルニュ
FB
16堀越康介(175/100/26)
サントリーサンゴリアス
Re.
17クレイグ・ミラー(186/116/30)
パナソニックワイルドナイツ
18ヴァルアサエリ愛(187/115/32)
パナソニックワイルドナイツ
19ジャック・コーネルセン(195/110/26)
パナソニックワイルドナイツ
20アマナキ・レレィ・マフィ(189/112/31)
キヤノンイーグルス
21茂野海人(170/75/30)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ
22松田力也(181/92/27)
パナソニックワイルドナイツ
23シェーン・ゲイツ(183/95/28)
NTTコミュニケーションズシャイニンズアークス
得点
HomeAway
前半後半前半後半
32T22
22G22
00PT00
02PG10
00DG00
19201714
39合計31
反則
PKFKPKFK
71前半71
10後半70
81合計141

Home 交替/入替

種類時間背番号
交替前半31分14 → 23
交替後半3分13 → 22
入替後半19分1 → 17
入替後半19分3 → 18
入替後半20分4 → 19
入替後半31分6 → 20
入替後半31分2 → 16
入替後半39分9 → 21

Home 一時的退場

時間背番号内容
後半3分 → 13 → 22HIA

Away 交替/入替

種類時間背番号
入替後半11分1 → 17
入替後半11分3 → 18
入替後半11分4 → 19
入替後半11分15 → 23
入替後半14分8 → 20
入替後半22分2 → 16
入替後半27分9 → 21
入替後半27分10 → 22

Away 一時的退場

時間背番号内容

Home カード/処分

種類時間背番号内容

Away カード/処分

種類時間背番号内容

得点経過 前半Kick off : アイルランド代表 /後半Kick off : 日本代表

前半チーム名#.Name
4分日本代表10.田村優PG0-3
8分アイルランド13.クリス・ファレルT5-3
9分アイルランド10.ジョーイ・カーベリーG7-3
11分日本代表6.リーチマイケルT7-8
12分日本代表10.田村優G7-10
26分アイルランド12.スチュアート・マクロスキーT12-10
28分アイルランド10.ジョーイ・カーベリーGx12-10
30分日本代表10.田村優PGx12-10
36分日本代表13.ラファエレティモシーT12-15
37分日本代表10.田村優G12-17
42分アイルランド3.フィンレイ・ビーラムT17-17
43分アイルランド10.ジョーイ・カーベリーG19-17
後半チーム名#.Name
3分日本代表11.シオサイア・フィフィタT19-22
5分日本代表10.田村優G19-24
9分アイルランド7.ジョシュ・バンダーフリアーT24-24
10分アイルランド10.ジョーイ・カーベリーG26-24
12分アイルランド11.ジェーコブ・ストックデールT31-24
13分アイルランド10.ジョーイ・カーベリーG33-24
17分日本代表9.齋藤直人T33-29
17分日本代表10.田村優G33-31
22分アイルランド10.ジョーイ・カーベリーPG36-31
29分アイルランド10.ジョーイ・カーベリーPG39-31
<特記事項>
日本代表試合登録メンバー変更(姫野和樹コンディション不良のため)
8姫野和樹⇒テビタ・タタフ
20テビタ・タタフ⇒アマナキ・レレィ・マフィ

TMO:
前半19分 日本代表10番⇒13番のパスの確認の結果、スローフォワードの判定。
前半36分 日本代表13番のトライの確認(グラウンディング)の結果、トライの判定。

※こちらの試合記録は日本ラグビーフットボール協会による参考記録です。観客数不明


 
 本国で戦う時のアイルランド代表は強さが違う、RWC2019大会の時の様にはいかないなど、厳しい見方をする意見が少なくなかったが、一方では、B & I Lions の遠征に8人が抜かれ、さらには主力のセクストンなど3選手は休養とのことで、ならば勝たなければならないとの意見もあった。
 アイルランドのキックオフ・ボールをキャッチした日本は、いきなり攻勢に出てFWが突進、アイルランドが思わずペナルティを犯す。田村のタッチキックで敵陣に入り、その後もキックを交えながら効果的な攻撃を続け、日本ボールのラインアウトでアイルランドの反則を誘い、3分、SO田村のPGで3-0と先制した。日本は良くタックルし、またよく走って互角の展開が続いた。しかし、この日代表初キャップのSH齋藤がジャッカルに入った後、自立できずペナルティを取られた。アイルランド日本のゴール前までタッチキックを蹴り出し、8分、そのラインアウトからFWが縦突進を繰り返して日本ゴールに迫り、最後はCTBファレルが縦に走り込みゴール横に飛び込んだ(カーベリーのゴールで3-7)。しかし日本のキックオフをアイルランドがキャッチミスし、その後ペナルティを得て田村がゴール隅に蹴り出し、11分日本はそのラインアウトから見事なモールを組み、押し込んでリーチがトライを挙げた(田村のゴールで10-7)。その後タタフ、フィフィタの突進、マシレワの見事なハイパントキャッチもあり、アイルランド陣内で攻勢を続け18分にはラック連取の後、田村のフラットなパスにラファエレが縦に走り込み、ゴール下へ見事なトライを挙げたように見えたが、TMOでスローフォワード判定。田村が一歩でも前に出ていればと悔やまれるシーンだった。その後のアイルランドボールのスクラムで、日本がFK、ペナルティと連続で犯し、アイルランドはタッチキックでピンチを逃れた。両チームの攻防が続く中で、アイルランドのハイパントの際に齋藤がランナーの進路妨害のペナルティをとられ、日本陣内に入る。日本も執念のDFに力強い突進から中盤まで盛り返したが、カーベリーがショートパントを自ら確保し、そのラックからの左展開で15番キーナン、12番マクロスキーが抜け出し、6番オマホニーから再度マクロスキーに繋がれ左隅にトライを挙げた(ゴール失敗で10-12)。その後の日本のキックオフをアイルランドが再度ミスをし、それに絡むプレーで日本がペナルティを得るも、田村がPG失敗し逆転できず。両チームの攻防が続いたのち、アイルランドボールのラインアウトをムーアが奪い、日本がFW、BK一体となった攻めを見せ、その後のチャンスボールを田村が、左サイドで待ち構えるフィフィタにキックパス。見事にキャッチしたフィフィタは二人をかわして、さらに一人を引き付けラファエレに見事なパス。ラファエレはバックアップの相手15番を内にかわし、タックルを受けながらもインゴールへ飛び込んだ(田村のゴールで17-12)。しかしアイルランドキックオフの後、フィフィタがペナルティを犯し、タッチキック・ラインアウトを確保したアイルランドは攻勢に出る。日本も2度ボールを奪い返したが、攻めきれず、松島のパスはマシレワの頭上を超え、タッチに出た。アイルランドはそのラインアウトから攻勢に出て、日本のゴールに迫る。日本もよくタックルして凌いだが、PKからFWが愚直な突進を繰り返し、最後はゴール下に3番ビーラムがトライを挙げ(ゴールも決まり17-19)、前半終了。
 後半3分、日本のビッグプレーが飛び出す。中盤右サイドのスクラムから左へ大きく展開し、松島が左サイドで作ったラックの狭いブラインドサイドを田村がピック・アンド・ゴーで左サイドを快走。DF二人に囲まれたところでその二人の狭い空間を、右足のアウトサイドにかけたグラバーキックのパスをフィフィタに通し、フィフィタはそのままインゴールへ飛込み、再びリード(田村のゴールも決まり24-19)を奪う。しかしここからアイルランドが執念の縦突進を繰り返す。SH齋藤のダイレクトタッチもあり、アイルランドの攻勢はさらに強まる。後半9分右サイド22mライン付近のラインアウトから7番、8番、9番が力強く縦突進をしてゴールに迫り、再びラックから7番がラックサイドに飛込み1番、2番のサポートを受けトライにつなげた(ゴールも決まり24-26)。そして11分、日本はエース松島が右足を負傷退場した。アイルランドはペナルティ・タッチで得た右サイドのラインアウトからFW、BK一体となった縦攻撃で日本ゴールに迫り、最後はラックから左に大きく振って11番ストックデールが左隅にトライした(ゴールも決まり24-33)。
 17分、これまで再三ハイパントを好捕してきたマシレワが、今度はゴロ・キックを好捕して前進し、戻ってきたマフィに見事に繋ぎ前進。マフィとクロスしたフィフィタがさらに快走し、フリーの齋藤へパスを通し、齋藤は30mを走り切ってテストマッチ初トライを決めた(ゴールも決まり、31-33)。その後、両チーム気迫あふれるプレーが続いたが、残念ながら相手の圧力を受け日本のペナルティが増えてきて、22分、10番カーベリーが難なくPGを蹴り込んだ(31-36)。この後も日本代表は好タックルを続けたが、反則をして、せっかくの流れを止めてしまう。日本代表も統率の取れたラインDFにより、トライチャンスを全く与えない雰囲気が続く。後半27分、日本代表は齋藤、田村のHB団を茂野、松田に変えて流れを取り戻そうと試みる。直後のラインアウトからマフィが力強い突進を見せるが、孤立して結局ペナルティ。カーベリーに容易にPGを決められた(31-39)。31分日本ボールのラインアウトを得るが、堀越のノットストレートで敵ボールとなる。アイルランドは前に出る思い切った攻撃を全員で続ける。日本もアグレッシブに攻撃を仕掛けるが、最後に細かいミス(マシレワとフィフィタが重なりパスが通らないなど)が出て攻撃が途切れる。残り5分、両チーム共に果敢なアタックを見せるが、双方ともDFの執念が勝り、チャンスメイクまでは至らない。日本も最後の力を振りしぼりゴール前スクラムからも果敢に攻め続けるが、大きなゲインには至らない。自陣で得たPKで地域挽回を図るが、その大事なタッチキックがノータッチ。アイルランドはそのボールを、フルタイムまでのわずかな時間を稼いでから蹴り出し、試合は終わった。試合終了の笛が鳴るまであきらめずに走り続けた両チームのフィフティーンに拍手を送りたくなる、見事な内容の試合だった。