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港区教育史 上/下

港区教育史 下巻

第七章 港区教育の現況

第三節 区立幼稚園・小・中学校の沿革と現況

[区立幼稚園・小・中学校の沿革と現況]


(図)

 鞆は弓を射る時、左手首内側につけ、弦で手首を強打することを防ぐための具で鞆にかいた絵を型どり表した。
 
一 設立の概況
 明治三年(一八七〇)六月八日付をもって、東京府は、「小学校六所ヲ府内ニ建設ス左ノ如シ」として達書が出された。「兼テ御布告ノ通小学開業相成候間、左ノ日割ノ通相心得幼年生徒有志ノ輩朝五ツ時ヨリ出席可致候事」とあり、明治三年六月一二日仮小学第一校として、芝増上寺塔頭源流院で開校した。
二 沿革
明3・6仮小学第一校として、六月一二日授業開始。この日を開校記念日とした。
 4・12文部省が直轄し、「小学第一校」と称する。
 5・11東京府の管轄に戻る。
「第一大学区第二中学区第一番小学」と改称した。
明6・5「第一大学区第二中学区第一番小学鞆絵学校」と称した。
 7・11「第一大学区中学区第一番公立小学鞆絵学校」と称した。校区画改正のため、麻布区の管理に属した。
 13・11芝区の管理に帰した。「東京府芝区立鞆絵小学校」と改称
 19・3前校舎南部を新築
 20・4尋常科及高等科を併置
 30・4前校舎中央部および北部を改築
 32・11南北両部、児童昇降口、北部便所等を改築
明40・7校舎の改築が始まり、各児童を桜田、南桜、愛宕の三校に分けて収容し、全部二部授業を行う。
 40・11西桜小学校の新築落成により、校舎を借りて授業を行う。
 41・4本校舎改築の竣工、落成の式典を挙行。高等科を分離し「東京市鞆絵尋常小学校」と改称
大7・9保護者会により屋外運動場を粘土敲補装
 12・4現校地に鉄筋校舎の改築に着手・校舎は東京逓信局に譲渡のため一部を残留する。三年以上は西桜・愛宕の各尋常小学校と、南桜・桜川・愛宕高等小学校において授業を行う。
 12・9改築中の新校舎が関東大震災にあい、外部を残して焼失する。
そのため、一〇月一五日から、芝中学校及び芝小学校を仮校舎として授業を開始
 13・12二月に工事に着手し、一一月二四日鉄筋三階建の校舎竣工、一二月八日に落成式を挙行
昭2・5高等科を併置し、校名を東京市鞆絵尋常高等小学校と改称
 5・7保護者会によりプール施設が完成(縦一五メートル、横六メートル、深さ平均〇・九メートル)
昭6・8水洗式便所に改造
 16・4東京市鞆絵国民学校と改称
 18・7東京都鞆絵国民学校と改称
 19・8栃木県塩谷郡藤原町「川治ホテル」に三年生以上の児童が集団疎開
 19・11高等科児童全員動員を受け各工場に入所
 20・10集団疎開児童全員が川治より帰京
 22・4東京都港区立鞆絵小学校と改称
 25・6図書室、文化室、放送施設、ジャングルジム等を設置
 38・5国語、社会、算数、理科のプログラム学習公開発表
 38・12算数、理科公開発表
 40・7区教育委員会研究指定校として算数科研究発表
 41・12国語書写の公開発表
 42・2都小学校習字研究会共催による書写の公開発表
 43・11全国書写研究会主催による書写の公開発表
 44・12都・区教育委員会研究協力校として国語科書写の公開発表
昭45・2校舎改築のため旧愛宕中学校へ移転
 46・5児童数三三九、学級数一二
 46・7新校舎へ移転
 46・9新校舎竣工式を挙行
 46・10開校一〇一周年記念式挙行
 55・3新体育館落成
 55・11開校一一〇周年記念式典
 58・11区教育委員会研究奨励校として「気品と知性を育てる生活空間の創造」の研究発表
 59・9給食室全面改修完了
 60・11「主体的に学びとる児童の育成‐放送教育を通して‐」区教育委員会研究奨励校、関東甲信越地方放送教育研究会発表


明治のころの鞆絵小学校の門


現校舎

三 校歌  (昭和一〇・六制定)
         作詞 相島亀三郎
         作曲 堀内敬三
 (一) 千代田の宮居 間近くあおぐ
    緑の丘を めぐらすところ
    さやけく建てる 学びのいえ
    楽しきわれらが 鞆絵小学校
 (二) 明治の御代に 魁けいでて
    月日と共に いや栄えつつ
    正しき市民 よき国民
    はぐくみ育てし 鞆絵小学校
 (三) 歴史は古く 地の幸多き
    わが学舎の 誉をむねに
    剛健親和 勤倹のみち
    かざして進まん 鞆絵小学校
四 特色
 <地域環境等>
 国の政治、経済、文化の中心ともいうべき霞ケ関官庁街のすぐ南にあり、下町的な雰囲気があって、住民の気質は人情の細やかさと品の良い落ち着きをもち、礼儀正しさも残っている。
 近年、学校周辺は高層ビルによって囲まれ、環境が変わってきている。

学校周辺

 <研究・教育実践>
 都心にあっても緑豊かな落ち着いた環境の中で、児童は素直に明るく生活している。
 現在、いっそうの気品と主体的な意欲を培うことを目標として教育活動を進めている。
 毎年、外国からの参観者が多く、大田区にある「東京ドイツ学園」との交流も盛んである。
 本年は今までの「主体的に学びとる児童の育成」の継承・発展をめざし、次のように取り組んでいる。
○ 学校生活全般における主体的活動場面の洗い出し。(学習・生活・遊び・係活動・清掃活動・クラブ・委員会活動等)
・ 各教科・道徳・特別活動にしぼり主体的活動場面・活動内容をカード化する。
・ 分類内容を授業研究に生かす。
 <学校経営の基本理念>
 教育目標
○ 心身共にじょうぶでくじけない子
○ よく考え正しく判断のできる子
○ はげまし合い協力できる子
○ 心の美しいやさしい子
 基本方針
○ こんな学校に
 ・健康で明るく楽しい学校
 ・協力し合い、思いやりの心に満ちた学校
 ・意欲的・自主的に学習に取り組む学校
 ・緑と花にうずまり、小鳥のさえずる学校
 ・きまりを守る 規律正しい学校
 ・環境の整った 品位のある学校
○ こんな教師に
 ・正しい教職観、使命観をもち、児童愛に燃える教師
 ・経験を豊かにし、指導力をもち児童・保護者の信頼と尊敬を受ける教師
 ・一人一人の児童を大切にし、公平に接し、長所を認め、善行を奨励する教師
 ・指導内容に精通し、指導技術の向上のために研修に励む教師
 ・心身共に健康で、積極性をもち、謙虚な心で協調する教師
学習指導の充実
 ・放送教材を活用し、児童の学習経験を豊かにする。
 ・どの子も学級の中で生かされ、自発的に学習するようにする。
 ・体験を重視し、体をとおして、具体的に学習するようにする。
 ・基礎的・基本的な学力を身につけ、柔軟な思考力のある子どもにする。
 ・能力や習熟度を考慮し、個別・小集団・一斉などの指導形態を工夫する。
 ・発表力・思考力を養うため、「話し合い学習」による自主協力学習を重視する。
生活指導の充実
 ・相互の立場を認め、相手を尊重する態度を育てる。
 ・思いやりの心を大切にし、助け合い励まし合う心を育てる。
 ・言葉づかいを正しくし、あいさつや礼儀作法を身につけた子に育てる。
 ・公共物を大事にし、後始末がきちんとできる子にする。
 ・勤労の大切さを理解し、進んで働くことのできる子にする。
 ・規律を重んじ、自主的に行動できる子にする。
 ・動植物を愛し、生命の大切さを感得できる子に育てる。

児童の生活

四 現況
校名東京都港区立鞆絵小学校
所在地港区虎ノ門三‐六‐九
交通機関地下鉄 神谷町、虎ノ門

 
校地・施設等広さ・室数等
校 地5,265㎡
建 物3,604㎡
校 庭3,263㎡
体育館494㎡
プール25×10m
普通教室8
特別教室7
管理室等13

 
<児童数・学級数>
学年(学級)1年
(1)
2年
(1)
3年
(1)
4年
(1)
5年
(1)
6年
(1)

(6)
児童数
8
9
15
11
 7
20
15
13
21
16
14
20
80
89
17 26 27 28 37 34 169

 
<教職員数>
校長教頭教諭養護教諭事務職員栄養職員区主事

1
0
1
0
4
4
0
1
1
0
0
1
4
6
11
12
1 1 8 1 1 1 10 23

 
開校記念日6月12日
卒業生総数12,470名
同窓会名鞆絵小学校同窓会

<歴代校長>(就任年月)
1村上珍休(不 詳)
2田原秀毅( 〃 )
3喰代豹( 〃 )
4古川力太郎( 〃 )
5鈴木雄次郎( 〃 )
6小野義倫(明15.3)
7和田貫一郎(明18.8)
8小野義倫(明28.3)
9清水直義(明28.4)
10小野義倫(明32.6)
11中嶋伴次郎(明32.8)
12森田勝(明36.12)
13高橋錚助(明38.4)
14中嶋伴次郎(明40.6)
15伊藤房太郎(明42.11)
16片岡喜又(明45.8)
17伊藤房太郎(大8.6)
18篠井和衛(大10.2)
19相島亀三郎(大11.5)
20安西国太郎(昭16.7)
21小黒粲(昭21.3)
22関巽(昭23.8)
23木村松司(昭27.10)
24梅沢令夫(昭32.4)
25金子淳一(昭37.4)
26前原徳二(昭39.4)
27吉田辰次(昭44.4)
28須田為経(昭48.4)
29西川猛(昭53.4)
30三井知夫(昭56.4)
31萩原繁夫(昭61.4)