港区/デジタル版 港区のあゆみ

港区史 自然編

第Ⅲ章 港区の生物

2 港区に生育・生息する生物

 本書では重要種と外来種の種数は基本的に平成20年(2008)4月~21年6月に実施され、平成22年(2010)3月に発行された「港区生物現況調査(第2次)報告書」にしたがって記載している。
 しかし、東京都のレッドデータブック(以下東京都RDBと略す)1998年版では重要種の評価基準のカテゴリーを独自のA~Dでランク付けをしていたが、2010年版では環境省のレッドリスト(以下環境省RLとする)のカテゴリーに準拠している。第2次港区生物現況調査では1998年版にしたがっているが、本書では東京都RDBの2010年版に準拠して、環境省のカテゴリーにしたがった最新のランクを表記した。なお、評価基準のカテゴリーは下のとおりである。
 
 絶滅(EX):我が国ではすでに絶滅したと考えられる種。
 野生絶滅(EW):飼育・栽培下、あるいは自然分布域の明らかに外側で野生化した状態でのみ存続している種。
 絶滅危惧I類(CR+EN):絶滅の危機に瀕している種。
  ・絶滅危惧IA類(CR):ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの。
  ・絶滅危惧IB類(EN):IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの。
 絶滅危惧Ⅱ類(VU):絶滅の危険が増大している種。
 準絶滅危惧(NT):現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種。
 情報不足(DD):評価するだけの情報が不足している種。
 絶滅のおそれのある地域個体群(LP):地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの。
 外来種についても、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)」が平成17(2005)年に施行されて特定外来生物や要注意外来生物が選定され、第2次港区生物現況調査もこれにしたがっている。しかし、外来生物法では要注意外来生物についての具体的な対策の方向性等が示されていないことや、外来生物法の規制対象となっていない国内由来の外来種の対策などの必要性も高まっていることなどから、環境省は平成27(2015)年3月に「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト(生態系被害防止外来種リスト:以下外来種リストと略す)」を策定・公表した。このリストには、特定外来生物が含まれる一方で、要注意外来生物は廃止されている。そこで本書では、このリストに基づいて、外来生物法の規制の対象になる「特定外来生物」と外来生物法の規制の対象とはならない「総合対策外来種」、「産業管理外来種」、および「定着予防外来種」の4区分の最新のランクを表記する。なお、これら4区分のカテゴリーは下のとおりである。
 
 特定外来生物:外来生物(海外起源の外来種)であって、生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、または及ぼすおそれがあるものの中から外来生物法によって指定される。特定外来生物は、生きているものに限られ、個体だけではなく、卵、種子、器官なども含まれる。
 総合対策外来種(総合的に対策が必要な外来種)(310種):国内に定着が確認されているもの。生態系等への被害を及ぼしている又はそのおそれがあるため、防除、遺棄・導入・逸出防止等のための普及啓発など総合的に対策が必要。
  ・緊急対策外来種:対策の緊急性が高く、積極的に防除を行う必要がある。
  ・重点対策外来種:甚大な被害が予想されるため、対策の必要性が高い。
  ・その他の総合対策外来種
 産業管理外来種(適切な管理が必要な産業上重要な外来種)(18種):産業又は公益性において重要で、代替性がなく、その利用にあたっては適切な管理が必要。
 定着予防外来種(定着を予防する外来種)(101種):国内に未定着のもの。定着した場合に生態系等への被害のおそれがあるため、導入の予防や水際での監視、野外への逸出・定着の防止、発見した場合の早期防除が必要。