東金市/東金市デジタル歴史館

東金市史

総集篇五

第八篇 民俗と風習

A 東金の民俗風習

(一) 年中行事

 年中行事については、昭和三〇年代を主としてまとめた。なお旧暦で行なわれていたものについては、現行暦に改めた。
 
年中行事歴
一月
行事 
1歳旦祭大正月
若水汲み家長が若水を汲み、新年を迎える。
三が日は男性により、雑煮の調理・膳ごしらえを行なう。
初もうで夜明けから産土神に参詣する。
2年頭年始廻り。
仕事はじめ新年の初仕事。(鍬初め)
「うない初め」田畑にて一鍬入れて、おせん米を供し、本年の精励を誓う。
初荷
書初め
3さんがにち年始廻りの期間。縫い始め。
4オビシャ五穀豊穣・大漁祈願・海上安全を願う御的神事。(山田区・貴船神社)
6山はじめ山へおせん米を供えに行く。
「山刈り」
松納め門松・松飾りをはずし、小屋にしてドンドまでまとめておく。大正月の終り。
つめとり日初めての爪切り。
7七草餅七草雑煮・七草粥で、無病息災を祈る。
天王様八坂神社の初まつり(松之郷区)
11蔵開き蔵を開き、本年の家運の繁栄を祈る。米屋が農家へ年始廻りをした。(取引き)
12お題目講毎月、老婦人連が集(つど)い、先達の太鼓でお題目を唱和した。
13木棉餅木の枝に餅をつけてかざり、五穀豊穣を祈る、豊作予祝の儀礼。
「ならしもち」
14どんどん小正月の火祭り。防火・防虫害・無病息災・学業上達を祈り、門松・正月飾り・書き初め等を燃やす。
「ドンドンッピ」
ならし餅楢の木枝に餅をならせる。
15柳つみ幣束を柳の木につけて叩いて歩く
なりき
小豆粥
16やぶ入り嫁や奉公人の里帰り。
嫁のとまり
20二十日正月正月の終り。正月の餅や鮭を仕末する。
二十日講鹿渡(かのと)神社の掛軸
オビシャ各地区で行なわれる男性のみの行事。
23二十三夜講二十三夜御影。月の昇るまで世間話をして起きている。(午前一時~二時)
男性老人が集い、無病息災を祈って行なった。
25天神講子どもたちの祭り。十四、五歳までの男女子合同で宿へより炊事・宿泊などして飲食した。
26オビシャ御的(まと)神事。
27お題目講12日以外の集り。
通夜・施餓鬼(せがき)供養・彼岸会にも参列した。
28子安講婦女子による集り。子授け・安産を祈る。子安様の掛軸を受け渡す。
29犬供養安産のために犬の供養を講中で行なう。腰当神社(本納)は安産にご利益があるとされ、真田(さなだ)をかけて、産後返す。
二月
1オビシャ豊年祈願
2初田共有神田の耕起。
3節分邪鬼を払う追儺(ついな)祭。立春の前日に各戸または寺院にて行なう。
8女ビシャ食物持参で集り、安産祈願を行なった。
犬供養塔婆を三叉路に立てる。(番わたし)
11初午稲荷様の縁日。
16どうろく神様足の丈夫になる神様。(金わらじ、金ぞうり奉納)
三月
3雛祭女の子の節句。
春彼岸寺参り、墓参。
溜池整備、水路の手入れ、堆肥の積み替え、農具の準備、田打ち、さし木、甘藷・野菜苗床作りを行なう。
縄打ち苗代用の太縄・細縄を作り、隣組で祝う。
(チナブツ)
種蒔祝い一戸一人当番宅へ集い発芽の良好を予祝する。
四月
5疱瘡神様子どもを疱瘡から守る子どもの祭り。(薄島区)
7花まつり舞台をかけ、お囃子(はやし)がきた。(上布田区・薬王寺)
8灌仏会釈尊の生誕祭(最福寺)
株切りひまつ第一耕起をすまし餅をつき鍬に供える。(松之郷区)
下旬大足洗い苗代の種蒔きがすむと、全戸集り豊作を祈り、共同飲食をする。(松之郷区)
「種蒔きひまつ」
五月
5端午の節句男の子の節句。菖蒲湯を立て、菖蒲蓬を屋根にさした。
春耕
水口まつり苗代まつり。苗の成育を祈って田の神をまつる。
六月
7天王様八坂神社
13ところてんびしゃ
田植え
15オビシャ
中旬どろんこ祭り稲荷神社に雨乞いした故事による農耕儀礼。(道庭区)
田植えひまつ田植えを終えたことを祝い、一休みする田植え祝い
「さなぶり」
麦刈り
七月
7七夕まこもの牛馬を台車に飾りつけ、子どもたちが早朝一斉に引き廻す豊作を祈る行事。
「カヤカヤ車」牛馬の労もねぎらう。
虫おくり土用の三日目に稲の害虫防除を願って行なう火祭。
八月
1八朔の節句餅をつく。稲の穂出しを祈願する。
地獄の釜の蓋(ふた)の開く日。
田の草とり
12墓掃除
13盆棚結い盆棚を組み立て、盆のための準備を行なう。
(月おくれ盆)
14墓参り賽(さい)の目にきざんだなす、きゅうりを芋の葉に乗せて持参する。
15旧盆昭和三〇年初めまで行なわれていた。
九月
1二百十日風祭り、厄除け。
施餓鬼布田のくらやみ祭り。(薬王寺)
10二百二十日風祭り。厄除け。
12御難の牡丹餅ごまて
日蓮上人の法難(竜の口)を記念する。
13月見粟・芋を供える。
15十五夜祭
19稲荷祭
秋彼岸墓参。
十月
刈上げ稲刈りの終わりに行なわれる収穫祭。
12亥の子餅田の神まつり。(田の神が山へ帰る日)収穫祝い。
十三夜講
13お会式お寺へ餅を持って行く。みかんと花(ドラバナ)をくれる。
17十七日まち秋まつり。豊作を祝う。
19十九日まち(稲荷神社)
羯鼓さま村中練り。
稲こきがすむと、農具に餅を供え、豊年祝いをする。(赤飯・餅・甘酒)
29神のお立ち神々が出雲へ集まるために出立する。
十一月
15紐解七五三の祝い。
「ひもとき祝い」
20恵比寿講「恵比寿棚」の前に、さかな・そば・枡に金を入れて生きた海老・鮒を飾り、翌日川に戻す。
29神の帰り神々が出雲から帰る日を祝う。
十二月
1はなよごし師走
8ひとつこぞう(みかり・めかり)みかりばあさん
13すすはきお札・ドンドに燃すようにする。
20奉公人の出がわり一年契約の奉公人の入れ替り。
22冬至ゆず湯をたてる。
25~餅つき正月の餅をつく。
 26バタツキは五人でつき、杵は細いのを使い、仕上げには太い杵を使う。四・五・六俵つく。
28門松立て三階松・若松を二本庭に立てる。
飾りつくり〆飾りなど正月飾りを作る。
(年神・奉徳・鎮守・恵比寿・荒神・井戸・蔵)鮭二匹を神棚にあげる。
31大晦日年越しそばで一年をしめくくる。
(つめそば)
かがり