東金市/東金市デジタル歴史館

東金市史

総集篇五

第二篇 宗教

A 東金市の神社

(二) 神社各説

豊成地区

 東金市宮字宮成にある。祭神は速玉之男命(はやたまのおのみこと)・伊弉冉尊(いざなみのみこと)・事解之男(ことわけのおのみこと)命の三柱であり、旧社格は村社である。境内は一〇九坪(三六〇平方メートル)の広さである。
 本社の由緒については、「豊成村沿革誌」に次のように書かれている。
 
 「父老伝ヘ云フ。古昔、当地草創ノ時、紀伊国牟婁郡(むろごおり)熊野有馬村ニ鎮座シ給フ熊野大神ノ御分霊ヲ奉遷シ、土地ノ産土神(うぶすながみ)ト崇敬シ奉リ、宮柱太シク千木(ちぎ)高ク、美恭(びきょう)ニ宮造リ給ヘルガ故ニ、地名ヲ宮ト唱(とな)ヘタリ。是レ本村(旧宮村)名ノ由ツテ起リシ所ナリ。」
 
ここにいう熊野大神とは、祭神から推して、熊野三山神社のうち、熊野速玉大社(和歌山市新宮)をさすらしい。速玉之男命は伊弉冊尊の御子であり、速玉大社の主神である。この熊野神社が「宮」村の地名の起りになったというのは、村との結びつきの深さを思わせる。だが、この神社の起原は不詳である。社伝によると、文亀二年(一五〇二)当時の領主酒井定隆が参拝して神宝を寄進したということなので、創建はそれ以前になることは分かるが、確たる年代は分からない。