宮代町立図書館/宮代町デジタル郷土資料

宮代町史 民俗編

第九章 口承伝承と子供の遊び

第二節 昔話

(三)与作

 ある村に与作という子供がおったとさ。与作はボンボンな子供であった。
 ある日おばあさんに頼まれ、一つ山越えた親戚の家に荷物を届けに行ったと。親戚の家では、与作が来たので団子を作って御馳走してくれたと。その団子がうまくてうまくて、与作は帰ったら団子を作ってもらおうと思い帰り道に「だんご、だんご、だんご」と、くり返しながら帰って来たと。すると途中に小さな川があったと。そこをドッコイショと渡ると、今度は「ドッコイ、ドッコイ、ドッコイ」とくり返しながら家に着いたと。
 そしておばあさんに、ドッコイというもの作ってくれとせがんだと。おばあさんはドッコイというものは作れないと言ったと。与作はそれでもせがむので、与作のオデコを一つどつくと、みるみるうちに団子のようなコブが出来た。おばあさんが団子のようなコブが出来たと言った。その団子を作ってくれと与作は言ったとよ。

図9 与作