宮代町立図書館/宮代町デジタル郷土資料

宮代町史 民俗編

第五章 人の一生

第一節 誕生と成長

二 出産

 昭和三七年に杉戸町役場敷地内に母子健康センターが開設された。県内でも乳児死亡率が高く、妊婦特別対策地区に指定され、同センターが設立されたのである。ここでは宮代・杉戸在住の妊婦への助産のほか、乳幼児や母親の保健・栄養などを指導した。宮代町でもこれを契機に家庭分娩は減少していく。母子健康センターでは産科専門医が定期的に診察に訪れ、臨月の妊婦を診察し、問題がない場合はここで出産することができた。もし、何らかの問題がある場合は町内外の産婦人科で出産した。
 母子健康センターには杉戸・宮代の産婆(助産婦)か八~九人いて、毎月一回、往診による妊婦検診や、センターでの助産、産後のケアをしていた。杉戸母子健康センターで出産するときは妊婦は以下のものを用意した。
一 母子手帳・保険証
二 ねまき(二、三枚)
三 腰巻(二、三枚)
四 丁字帯(二、三枚)
五 腰ぶとん(新聞紙大のもの)
六 脱脂綿(五〇〇グラム)
七 ガーゼ(五メートル)
八 ちり紙
九 洗面具
一〇 箸・湯呑・吸呑
一一 白米七日分(二升三合)
一二 上履き
一三 どてら綿(一枚)
一四 新聞紙(二〇枚くらい、アイロンをかけたもの)
一五 消毒済のおむつ(一〇枚くらい)
一六 タオル(四、五枚)
一七 湯上げタオル(一枚)
一八 シッカロール
 杉戸母子健康センターの設立により、乳児死亡率は低下し、昭和四二年には妊婦特別対策地区の指定が解除された。さらに、個人医による産婦人科が開業されたこともあり、杉戸母子健康センターは昭和五二年に閉鎖された。

5-9 杉戸母子健康センター 昭和39年 (杉戸 高田氏所蔵)