宮代町立図書館/宮代町デジタル郷土資料

宮代町史 民俗編

第五章 人の一生

第一節 誕生と成長

一 妊娠

 妊娠したことを「子供ができる」「ミモチになる」「はらむ」などという。ツキノモノ(月経)が止まったり、食べ物の好みが変化して、妊娠に気が付くとまず夫や姑に伝えた。中には妊娠五か月目に初めて産婆に世話になるまでは、恥ずかしくて言い出せずにいた人もあった。また少子化が進む現代の女性に比べ、戦前の女性は多くの出産を経験していたため、二人目・三人目ともなると自分で体調の変化がわかるようになり、とりたてて報告することもなく、自然に周囲が気づくまで黙っていることもあった。嫁が農作業などの担い手として重要であったころは、度重なる妊娠は必ずしも歓迎されるものではなく、妊婦は次第に大きくなってくるお腹を笠で隠したり、腹帯できっちり締めたりするなどして妊娠を伏せることもあったという。