宮代町立図書館/宮代町デジタル郷土資料

宮代町史 民俗編

第三章 年中行事

第二節 正月行事

二 大正月

 歳神様は正月の間に訪れる神で、神棚に上げる供え物も一番大きなものが供えられる。歳神様はどのような姿や性格をしているのか定かではないが、年男が祀るので女の神様であるともいう。歳神様は家を守り、幸福をもたらす神様であり、また、歳神様のトシは穀物の稔りを意味する「稔」に通じることから豊作をもたらす神様としても信じられている。

3-10 歳神様(本田 H家)

 歳神様は元旦に来て、卯の日、卯の刻や一四日に帰って行くと言われ、年男が粗相(そそう)のないように厚くもてなす。卯の日が遅いと歳神様に粗相をしてしまうので、早く帰ってもらった方がいいという。
 歳神様は事例的には少なくないが特別の棚である歳神棚で祀る家と、床の間や大神宮様の棚にほかの神様と一緒に祀る家がある。宮代町や周辺で飾られる歳神棚は木製の四角形の箱型の中央に幣束を立てたものである。歳神棚は恵方に棚を飾るので、位置は毎年変わる。
 内野のある家では、歳神様には松の枝と桝の中に米と角餅を二切れ入れたものを供え幣束を飾る。歳神様のお飾りは、一一日の鍬入れに下げる。歳神様には子供たちの書き初めを飾った。書き初めは「初日の光」「日のみ旗」などと書いたものを下げる。
 須賀上のある家では、正月の間、歳神様には女の人が供え物を上げたりすると、ケガス(汚す)というので年男が作って供える。歳神様は専用の棚はなく、床の間に幣束とオソナエが七つ上げてあり、この一つが歳神様である。歳神様は男の神様であるという。
 須賀上のある家では神様は床の間に祀られ、女の人が嫌いなので年男が雑煮などの供え物を作って上げる。このときには、女の人は手を出さない。