宮代町立図書館/宮代町デジタル郷土資料

宮代町史 通史編

第四編 近現代

第九章 宮代町の誕生

第四節 カスリーン台風とその被害

 カスリーン台風は、これまでにない大きな災害をもたらしたが、こうした災害に対して戦後まもなく結成された百間村、須賀村の各青年団の団員たちの活躍も目覚しかった。
 須賀村青年団では、当時の団長が須賀小学校に主だった役員を集めて、村当局と連絡をとりあいながら被災者に対して舟で食料を運搬するなど積極的に救援活動を行った。こうした救援活動に参加した団員は多く、消防団とともに不安な村民を勇気づけるのに役立ったという。
 また、百間村の青年団も同様に活発な救援活動を行った。舟による食料、ちり紙などの救援物資の運搬、役場(字西原に所在)を中心とした連絡、春日部地方事務所での会議への出席など、危険な救援活動に活躍した。山崎分団では赤松浅間神社前を舟の発着場所として山崎と杉戸駅(現東武動物公園駅)の間を三、四艘の舟で往来する人たちや支援物資を運んだりしたことが写真に残されている。
 また、こうした洪水のさなか百間村では五人の青年団の若者が人命救助にあたり、一人の命を救った。
 九月十六日午後十時四十分ころ、百間村山崎地内において濁流に飲み込まれ救いを求める悲鳴を聞きつけ、山崎に住む二〇歳前後の若者達五名が直に救助しょうとして小船に乗って懐中電灯をたよりに捜し求め、幾度か転覆の危機にあいながらも、ようやく木にすがりついていたところを見つけた。殆ど失神状態であったが何とか救い上げ、自宅に連れ帰り介抱・蘇生(そせい)したという。当日は、昨日まで降り続いた雨も止んでいたが、午後六時ごろには古利根川も決壊するなどかなり水かさも増しており、濁流に飲み込まれた笠原沼付近も相当の水位があったものと思われる。
 こうした例は県内で記録に残されているものだけでも、九月十五日から二十一日の一週間の間に四二人の人が一〇〇人以上もの人を助けている。こうした勇気ある行動に対し、当時の知事から表彰状が送られている。

4-109 青年団によるカスリーン台風救助活動
(青木氏所蔵)