宮代町立図書館/宮代町デジタル郷土資料

宮代町史 通史編

第四編 近現代

第六章 社会世相と宮代

第二節 日清・日露戦争と宮代

日清戦争後常時戦時動員に支障のない体制を確立するために、県下各地に在郷軍人の団体が結成されつつあったが、日露戦争後の明治三十九年在郷軍人の訓練と平時の国民統制の組織を企図して、埼玉県内でも連隊区司令官と各部長の肝入で、各町村に在郷軍人同盟団が結成された。同盟団は、村内に居住する陸軍帰休兵、予備役、後備役、補充兵役にある者によって組織されている。規約には、団員は連隊区司令官および郡長の監督を受け、地方良民の模範となり、仕事に精励し国家の富強をはかり、尚武思想を誘導するものとされている。この在郷軍人同盟団は、同四十三年十一月帝国在郷軍人会として全国的組織に統合された。総裁には皇族を推戴し、本部の下に各師管区単位に連合支部、各連隊区ごとに支部が設けられ、各郡には連合分会、市町村や職場内には分会が設けられ、町域の分会は本郷支部に属していた。在郷軍人会の目的は、政治的活動をしないことを建前として、厳正中立、良民良兵、護郷を信条として、連隊司令部の召集・徴発・簡閲点呼などの事務への積極的協力と青年・婦人をはじめ広く国民統合の中心的役害を担うことを主眼としていた。その意味で簡閲点呼や模擬動員を行って戦時動員に備えるとともに、貯蓄の奨励、貴族の救護、青年団や青年訓練所に対する指導など、軍人精神の高揚を目的とする行事も盛り込まれていた。

4-67 在郷軍人ニ希望ス
(折原家文書)