宮代町立図書館/宮代町デジタル郷土資料

宮代町史 通史編

第二編 中世

第一章 太田荘と西光院

第一節 宮代の阿弥陀如来 ―西光院と地蔵院―

宮代町が全国に誇る文化財として、国の重要文化財に指定されている「阿弥陀如来像及び両脇侍像」という阿弥陀三尊像が西光院に伝わっている。中尊の阿弥陀如来像は高さ九一・五センチ、脇侍の観音菩薩像は一〇四・五センチ、もう一方の勢至(せいし)菩薩像は一〇三・八センチである。各像ともヒノキ材で割矧(わりは)ぎ造りの技法を用いた仏像である。中尊の台座連弁には、「安元(あんげん)二年」(一一七六)の墨書の紀年銘があることから、この像は平安末期に造られたものであることがわかる。
 この阿弥陀三尊像は、十二世紀半ばごろ、中央で活躍した定朝(じょうちょう)の影響を受けた仏師によって造られた仏像である。しかし、中央の仏師には見られない、地方仏師特有のいくらか鄙(ひな)びた個性や風情も感じられ、十二世紀後半の東国での仏像造立の水準を示す優れた作品である。現在は上野の(独)東京国立博物館に保管されており、地元では、めったに見ることができないのが残念である。

2-2 西光院阿弥陀三尊像