さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―

全短歌(10824首)

全短歌(歌集等)

林鐘

 
唆さるれば       何時来ても       保姆となりて      幾日か         
夕立の         水光り         
 
 
 

10564
唆さるれば たやすく動く 君を知り 才あることは 寂しと思ふ
ソソノカサルレバ タヤスクウゴク キミヲシリ サイアルコトハ サビシトオモフ

『林鐘』(林鐘短歌會 1957.6) p.11


10565
何時来ても 水無き川よ 草深き 橋をふたたび 渡りて帰る
イツキテモ ミズナキカワヨ クサフカキ ハシヲフタタビ ワタリテカエル

『林鐘』(林鐘短歌會 1957.6) p.11


10566
保姆となりて 豫後を働くと いふ便り 茶目な生徒なり しかば身に沁む
ホボトナリテ ヨゴヲハタラクト イフタヨリ チャメナセイトナリ シカバミニシム

『林鐘』(林鐘短歌會 1957.6) p.11


10567
幾日か 咲き保ちたる 紅椿 あきらめし如く 落ちはじめたり
イクニチカ サキタモチタル ベニツバキ アキラメシゴトク オチハジメタリ

『林鐘』(林鐘短歌會 1957.6) p.11


10568
夕立の 晴れてひとしきり 明るめり そのまま昏れむ 今日と思ひし
ユウダチノ ハレテヒトシキリ アカルメリ ソノママクレム キョウトオモヒシ

『林鐘』(林鐘短歌會 1957.6) p.11


10569
水光り 流るる澤の 夕じめり 今は帰らむ 河口の街へ
ミズヒカリ ナガルルサワノ ユウジメリ イマハカエラム カコウノマチヘ

『林鐘』(林鐘短歌會 1957.6) p.11