さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―

全短歌(10824首)

全短歌(歌集等)

ぼなみ

 
日のくれに       眠りゐる        わきまへの       とめどなく       
いづこまで       
 
 
 

10499
日のくれに 帰れる犬の 身顫ひて 遠き砂漠の 砂撒き散らす
ヒノクレニ カエレルイヌノ ミブルヒテ トオキサバクノ スナマキチラス

『ぼなみ』(埼玉文化短信社 1970.1.25) 通巻16号 p.6


10500
眠りゐる 仔犬の耳の ふとうごき やがて隣りの ドアのあく音
ネムリヰル コイヌノミミノ フトウゴキ ヤガテトナリノ ドアノアクオト

『ぼなみ』(埼玉文化短信社 1970.1.25) 通巻16号 p.6


10501
わきまへの なき犬ながら 限りなく まろびて遊ぶ 注射のあとを
ワキマヘノ ナキイヌナガラ カギリナク マロビテアソブ チュウシャノアトヲ

『ぼなみ』(埼玉文化短信社 1970.1.25) 通巻16号 p.6


10502
とめどなく 溢るる涙 わが膝に まつはる犬は 耳やはらかし
トメドナク アフルルナミダ ワガヒザニ マツハルイヌハ ミミヤハラカシ

『ぼなみ』(埼玉文化短信社 1970.1.25) 通巻16号 p.6


10503
いづこまで 行きしや月の 夜の更けを つゆけき犬と なりて戻り来
イヅコマデ ユキシヤツキノ ヨノフケヲ ツユケキイヌト ナリテモドリク

『ぼなみ』(埼玉文化短信社 1970.1.25) 通巻16号 p.6